真冬の夜に住宅街の外を歩くと
なにやら香ばしく、炭火焼きのような
燻した香りが漂ってくるので、
どこかで毎日焚火をしている人がいる?
などと、最初の頃は訝しげに思ったものですが
よくよく視線を上げて見てみると、
家々の煙突からモクモクっと
煙が立ち上がっているのを発見する...
そう、香りの正体は
暖炉の薪に火をつけている家庭が
ぐんと増えてくるせいでした。
我が家に暖炉はないけれど
昔リフォームをする前は付いていたようで
リビングの角に少しだけ、
その名残が残っています。
今に比べて昔は暖炉がもっと盛んに
使われていただろうから、薪の香りは年月とともに
少しずつ減りつつあるとはいえ、
キンとした冬の寒さに
郷愁的に嗅覚へ訴えかけるこの香りは
冬の好きな風物詩の一つになりました。