2018年5月29日火曜日

黒いドイツのパン

ヨーロッパに住むようになってから
これまで、膨大な種類のパンに
出会ってきたけれど、

残念ながら
スペインで美味しいパンに出会う
ことは、意外に難しく..

その代わり、フランスより
美味しいお米にありつける
ということもあり

結果的にグルテンフリー生活に
なりつつあった、我が家の食生活ですが

最近になって美味しさの再発見を
果たしたのが、
ドイツの黒パン(プンパニッケル)

スペインのスーパーでもパンコーナーの
片隅にひっそり売られていることが多く、
手に入れるのは簡単、
(しかし見つけるのに時間がかかる..)

久しぶりに噛み締めてみると
その酸味と、ライ麦の香ばしさが
野菜や、チーズなどの味を引き立て

白いパンに比べて
薄い一切れのパンが、ずっしり
何とも腹持ちのよい食事に
一役買ってくれるのです。

黒パンと黒ビールとの相性は
疑いも無く抜群で、

お米、玄米食の合間に
時々食べる黒パンは、自分達の食趣向に
合っているような気がしています。




                Tiiu

2018年5月27日日曜日

枝垂れるフラワーカーテン

昨年のいつ頃だったか、
格子状に組んだ木製の柵に
沿わせるように植えた

フューシャピンク色のブーゲンビリア。

当初はほんの一端だけ
花を咲かせる程度で、

冬の間は枯れ枝のように
見えるほど、
裸の木が寒々しい状態だったのが、

春になり、みるみる蕾を付け
ほぼ思惑通りに
格子に巻きつきながら
カーテン状に開花してくれました。

このブーゲンビリアをファサードにかけて
アーチ状に植えている
家々は、ご近所に多く、

ピンク、オレンジ、白、赤など
春になるとこの地区で
わさわさと咲き誇るこの花を見ると
幻想的な感覚に...

こういう鮮やかな花や多肉植物を
愛でながら、外で過ごすのが
いかにもスペインらしい、
と言える牧歌的な風景です。




                              Tiiu

2018年5月25日金曜日

西洋のかんざし

美しく結った髪に
かんざしを付けるのは
和の着物スタイルにもお馴染みの
アクセサリー使いですが、

こちらスペインでも
伝統的な衣装にかんざしやヘアコームを
合わせた服飾文化があり、

伝統的なドレス衣装は
現代では着られていないけれども
かんざし、というパーツだけは

ヘアアクセサリーとして
残っており、

雑貨やアクセサリーショップを覗くと
しばしば、素敵なデザインが
楽しませてくれるのです。

さて、西洋のかんざしといえば、

フランス女性は飾りの付いていない
例えば、鉛筆やペン、お箸など
スティック状のモノを
かんざしのようにササッと髪に挿す

というイメージがあり、
それがファッションなのか、実用なのか
定かではありませんが、

ササッと挿すという1連の流れが
何とも粋に感じた記憶があります。

数あるアクセサリーの中でも
かんざしほど簡単に装着できるアイテムはなく、

その見た目から感じる
「たおやかさ」は
和、洋に共通して風情があるものです。




        Tiiu

2018年5月23日水曜日

偏愛キッチン道具・カフェオレボウル

昔見たフランス映画の中で
典型的なパリの家庭にある台所の中、

ヒロインが朝食に
ギンガムチェック柄のカフェオレボウルに
たっぷり注ぎ込まれたカフェと
ラスクを食べるシーンがあり

もう20年位も前なのに
当時の胸のときめきが
未だに記憶として残っています。

「カフェオレボウル」という
存在は、かなり前から自分にとって
謎めいた存在で、

それは、フランス人にとって
日本では普通の、「湯のみ」に匹敵する位、
と言ってもいいかもしれない。
(実際、フランス人に湯のみを贈ると感動される..)

やがてヨーロッパに住み
自分の台所にもいくつかある
カフェオレボウルは

今では全く新鮮さを感じない
地味な位置づけになってしまったけれど、

カフェを飲むというよりも
スープやおつまみ、シリアル、フルーツなど
何を入れても使いやすい、
という

機能的な面の魅力は根強く、
毎日のようにその出番があることが
そのマルチな使いやすさを
物語っているのです。



        Tiiu


2018年5月21日月曜日

可憐なクコの実

少しミーハーで、
健康オタクの側面がある
我が家の住人は
気になるとすぐに取り入れたくなる癖があり

気づけば新しい食品、
スーパーフードが増えている状態で...

その中の一つが
赤い実のドライフルーツである
ゴジベリーこと、クコの実。

果たしてその効能は
調べてみると沢山出てくるけれど

自分が気になったのは
目に良いとされる効能。

これはパソコンの前に居る
時間が多い日には疲れやすくなる目が
悩みだった私には朗報で、

とっても小さな赤い粒に
これだけの栄養が詰まっているとは
とても思えない見た目ではありますが、

可愛らしいレッドピンクの色合いは
白いヨーグルト、牛乳プリン、
ライスプディングなどのアクセントにも映え

起きたてに飲む白湯や
ハーブティーに浮かべると
良い感じにふやけて
旨みが出てくるのです。

スーパーフードなどと
プレッシャーを与えず、気軽に
美味しさを楽しむドライフルーツで
いいかなという気もしています。



     Tiiu

2018年5月19日土曜日

メルルの3羽のヒナ

我が家の垣根にこしらえられた、
クロウタドリこと
メルルの巣が、

親鳥の約2週間に及ぶ
卵温め期間を経て
にわかに活気づきました。

ある日、巣がある垣根近くで
洗濯モノを干していたら
もぞもぞ動く2羽のヒナの姿を発見、
その後もう1羽の頭も出てきてビックリ。

それから数日
親鳥が巣を空ける時にさりげなく
巣の中に視線をやると

まだ産毛もまばらな状態で
ピースカ眠る、ヒナ達の様子が
垣間見られるのです。

メルルの巣は毎年うちのどこかで
見つかるけれど、
こんなに至近距離で観察できる場所は
初めてのこと、

この小さなヒナ達が
やがて、庭をジャンプして歩き
水浴び場でダイブするようになるまで
何日かかるのやら、と

興味深々で
庭の同居人を眺めています。


*孵化して約1週間の雛たち

 
           Tiiu

2018年5月17日木曜日

派手さが決め手、真夏のトート

春夏になると毎年出回る
大きく派手めなトートバックは
スペインではビーチ用バックと呼ばれ、

ビーチへ持っていく必需品である
大判タオルやサングラス、
ミネラルウォーターに日焼け止め
などなどを

無造作にガンガン入れても
問題ない程、懐が深い収納力と、
ボヘミアンやマリンな色柄が
際立つデザインで溢れています。

もちろん、この手のバックを
街中で持つのも洒落ており、

素材は日本で人気のカゴバックをはじめ、
コットンキャンバス地だったり
ジュート素材、麻とレザーのコンビなど
バリエーション豊か。

今シーズン、特に印象的なのは
ビビッドなカラーバランスの
フリンジやポンポン飾りなどが付いた
ストラップが付いたもの、

どこまでも派手な色合い、
クラフト感のある刺繍や織り地が
洗練されて見えてしまうのが、夏空に映える、
ビーチデザイン・マジック。

自分の好きな飾りや
ヘアクリップ、スカーフなんかを巻いて
主張するのも、また素敵です。




       Tiiu

2018年5月15日火曜日

もっちり、玄米

フランスよりも
安価で手に入りやすく
種類も豊富なスペインの米事情。

さて肝心の味は
日本米ほどのもっちり感には及ばないにしても
慣れたら問題なく食せるレベルなので

この地では意外に、かなりの和食生活が
できてしまうのです。

そんな最近の米生活に
少しずつ増えつつあるのが
玄米ごはんで

主要なスーパーマーケットにて
手に入り易く、
価格も白米とほぼ同じくらい、

米を炊く24時間前から
浸水しておくのさえ忘れなければ
あとは何ら億劫なことはなく

3合の玄米を入れて
白米5合分の目盛りに水を入れて炊くと
もっちり、ふくっくら玄米ごはんの炊き上がり。

白米だとちょい固めが好みの
我が家ですが
玄米は水分多めが食べ易く

洋風の重いソースなんかとも
相性よいのも新たな発見です。

お米に寛大な国に
住むのが日本人にとっては重要だと
つくづく感じます。




       Tiiu











2018年5月13日日曜日

庭師は自分たち

私が住むスペイン地方都市の住宅街は
料金のお手頃さもあり
庭師に庭の手入れを丸投げしている
家々も多いけれど、

我が家の場合は
危険が伴う椰子の木の剪定を除いて
ほぼ自分達でお手製の庭づくり。

近所の人に、時々
庭師に手入れしてもらった庭を
見せてもらった時に感じるのは

どれも似通った構成で、
こざっぱりと清潔に整えられた庭ではあるけれど
個性がないと言うイメージで

何だか、1週間の服装コーディネートを
全てプロに決めてもらった
パック詰めファッションみたいに
無味乾燥に感じてしまうのです。

一方、自らのアイデアを振り絞って
好みを詰め込み反映した人たちの庭を
見ると、何とも奥ゆかしく
庭への愛着が滲みでており、

時に尋常でない植物の組み合わせに
圧倒されることも...

多少変てこな部分や
均一でない所があっても、
それが自分の庭なのだから

自分達は無鉄砲な庭の変革を
続けていきたい、

そして、他人に全て委ねる位なら
庭を持つ楽しみが半減する
と思うくらい、

庭作り、DIY作業を
面白がっている自分がいます。

 誰にも作れない自分達の庭を
眺めるのは飽きることがないし、
そこで気の置けない仲間と過ごす時間は
いつだってスペシャルなのです。





                                  Tiiu

2018年5月10日木曜日

「絶対」の探求

19世紀のフランス作家
バルザックの小説を読むのが好きで
今、ベット脇にあるのも

彼の作品の一つで、
病的に化学にとり憑かれた貴族のお話です。

さて、バルザックといえば
室内の装飾や登場人物の
衣類装飾を想像させる、
緻密な描写力にも優れており

それを頭に描きながら
物語に入っていくのが夢心地に
ワクワクするものですが、

この作品といったら
最初のくだり、何ページも、
フランドル地方の建築や室内装飾に費やされ

あまりに長すぎて、つい、うとうと
させられることも..

ところが、その伏線が
後半、見事に繋がって
そういうことか、と膝を打つのです。

ヨーロッパのクラシックな
装飾に興味がある人は
物語との相乗効果で楽しめるバルザック、

実際に眺めるだけでなく
文章でイメージするインテリアも
なかなか楽しいもので、

今の時代に読んでも
全く色褪せることはありません。





        Tiiu

2018年5月8日火曜日

正面ボタンがブームです

旬やトレンドのキラキラした輝きを見ると
つい冷静さを失いそうになりますが、

長い目で慎重に見たとしても
やっぱり欲しくなるアイテムは
思い切って手に入れると後悔はなく、

 そして、時にそれが
自分のマイ定番になることも...

久しぶりに心浮き立つような
物欲を刺激されるトレンドエッセンスといえば、
今季ブレイク中の
正面ボタンのお洋服。

記述の通り、
服の正面にボタンが1列に並ぶデザインで、
ボタンの位置は、真ん中でもサイドでも有りですが
一番先端まで並んでおり

それがスカート、ワンピース、
ビスチェ風のトップ、ニットでも
この夏は色んなアイテムでお目見えしています。 

個人的に一番気になっているのが
キャミソール型をした
長め丈のボタン留めワンピースで、

昔見た映画の中で出会ったような、
本当にノスタルジックな気分に浸れる
デザインなのです。 

流行は繰り返す、と言われるけれど、
これほど、古きよき時代の面影を残したまま
現代にフィットしたトレンド要素も
なかなかお目にかかれないのでは、

と、言い訳を探しつつ、
素敵な正面ボタンのアイテムを
物色せずにはいられない自分がいます。





             Tiiu

2018年5月6日日曜日

ホオズキのチョコレート

今やヨーロッパの板チョコは
どんどんと進化しており、
新しい味の登場はもちろんのこと

紙のパッケージの下にある
チョコを直に包んでいる
透明フィルムにあたる包装も

ぐぐっと心を掴まれる
凝ったデザインになっていることも
少なくないので、

紙の箱から、フィルムのデザインを
見るまで、ワクワク感が続きます。

それはさておき、

最近のスーパーフードブームは
チョコの世界にも入り込み
その勢力を拡大している模様。

チョコ愛好家としては
一度は試してみたいと思っていたら
ゴールデンベリーの小さな板チョコを1枚
お店の人がお試しにとプレゼントしてくれたのです。

ゴールデンベリーとは
ホオズキの実

スーパーフードとして
近年もてはやされているけれど
チョコとの相性はどうなの?
と、少し疑問...

結果、ダークチョコの味が勝って
ホオズキの味は、ほんの僅かしか感じない
という予想通りの結果ではあるものの

フルーツ独特の酸味が
オレンジでもレモンでもなく
ぎゅっと噛み締めるとベリーの旨みが
広がっていくイメージ。

ホオズキの黄色い実を頭の中で
膨らませると、贅沢な味だけれど
言われなければ、絶対言い当てられない
マニアックなチョコ体験です。


                          Tiiu



2018年5月4日金曜日

寝る前はご注意ブラックミラー

1話完結の英国ドラマ
「ブラックミラー」を
見始めて、

何とも言えない後味の悪さによる
迷宮的な物語の深みに
はまっています。

かなりの確率でくる
バッドエンドの物語は
ハッピーエンド好きの人には
オススメできませんが、

現実世界では起こりえない
時に未来的な、シチュエーションが殆どなので
そういう意味では
安心して傍観者となれるのです。

しかし、色んな意味で
寝る前に見てしまうと
考え過ぎたり、悪夢をみてしまう
可能性があるので、要注意。

...ところで、
今まで見ることが多かった
イギリスドラマは、時代ものが多かったので、

現代のイギリス人ファッションを
このドラマで垣間見られるのは新鮮でした。

ドラマのスタイリストが
ツボにはまったのか、女性主人公の着こなしや
髪型が、かなりの高頻度で
自分好みだったのは、嬉しい収穫。

好きなインテリアやファッションに囲まれた
主人公がどんどん悲劇にまみれていくのを
見るのは、やるせなく
なんとも皮肉でこのドラマらしいです。




        Tiiu

2018年5月2日水曜日

大地に彩を

今まで、とことん色が少なかった
我が家の庭。

開花する花といえば
家の垣根に沿ったハイビスカスと
季節の合間に開花する薔薇たち位で

英国ガーデンのような
色彩豊かなガーデニングを施された庭に
憧れがあったものの

家庭菜園を細々続けたり、
垣根を剪定するなどの作業もあり
なかなか手を付けられずにいたところ...

ようやく、この春
色彩と呼べるレベルの花を集め
小さな花壇を作ることに着手できたのです。

初心者にも比較的育て易い
ベラゴニウムとディモルフォセカを選び
 色は珊瑚ピンク、フューシャ、ボルドーなど
ピンク~パープル系をチョイス

花を選ぶのも服選び、小物選びと同じく
色の取り合わせが楽しくて
色の世界はやっぱり奥が深い。

 自然に根ざした色のハーモニーに
ますますチャレンジしたくなりました。



           Tiiu