2017年12月19日火曜日

皮肉な読書

小さい頃、山の上を
ぜいぜいと登った所にある
図書館へ行くのが習慣で

そこで何冊もの児童書を借りて
1週間後に返却する時に、
また新しい本を借りる..

そういうループを繰り返して
いた時期がありますが、

少し大人になり、
中学や高校、大学時代はその年代らしく
もっぱら雑誌を読み漁り

働き始めると
もはや読書の時間がすっかり
削り取られたみたいに
本を読んだ記憶が抜け落ちています。

そして海外へと移住して
日本語の活字を読むことが
ネット上、電子上でないと難しい状況に
なってから、ようやく

紙の読書が無償に恋しくなるのは
皮肉なもので

次から次へと本を読み漁りたくなる
気持ちを抑え、

好きな本を読み終えたあと
何度も繰り返して読むことで
沢山の本を読んだ気になっている自分がいます。

面白い本の1回目は
大事に大事に反芻するように読み始め
半分に到達すると残りページが
減っていくのが、切なくなる

そんな感情を抱くのは
たいそう久しぶりの感覚です。


          Tiiu