2018年5月10日木曜日

「絶対」の探求

19世紀のフランス作家
バルザックの小説を読むのが好きで
今、ベット脇にあるのも

彼の作品の一つで、
病的に化学にとり憑かれた貴族のお話です。

さて、バルザックといえば
室内の装飾や登場人物の
衣類装飾を想像させる、
緻密な描写力にも優れており

それを頭に描きながら
物語に入っていくのが夢心地に
ワクワクするものですが、

この作品といったら
最初のくだり、何ページも、
フランドル地方の建築や室内装飾に費やされ

あまりに長すぎて、つい、うとうと
させられることも..

ところが、その伏線が
後半、見事に繋がって
そういうことか、と膝を打つのです。

ヨーロッパのクラシックな
装飾に興味がある人は
物語との相乗効果で楽しめるバルザック、

実際に眺めるだけでなく
文章でイメージするインテリアも
なかなか楽しいもので、

今の時代に読んでも
全く色褪せることはありません。





        Tiiu